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魅力的な観光地、鹿児島

鹿児島県は九州の南に位置しており、陸地のほかにたくさんの離島があることでも知られています。1年間の平均気温は18.9℃ととても温暖な気候で、過ごしやすいのが特徴です。平成5年(1993年)に世界遺産として登録された屋久島を始め、鹿児島市や霧島市、指宿市、種子島、奄美大島といった数々の観光名所にも恵まれています。江戸時代には薩摩藩と呼ばれており、幕末の歴史を彩る英雄たちもあまた活躍しました。また、食べ物もおいしく、中でも黒豚は全国的な知名度も高い特産品です。
もちろん、グルメだけが鹿児島の特産品ではありません。名品や高級品として話題に上る工芸品も、揃っています。それらの中から、三つをピックアップして紹介します。その三つとは、「薩摩切子」「薩摩焼」「薩摩つげ櫛」です。とくに鹿児島を代表する名産品をどうぞ。


 

よみがえった工芸品、薩摩切子

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薩摩切子とは、表面に切込みを入れたり削ったりして文様を入れるガラス工芸品のことで、江戸時代に当時の薩摩藩、現在の鹿児島で誕生しました。そもそもガラスの製造が始まったのは島津家27代目の藩主島津斉興のころで、医薬品などを入れるためのガラス容器を必要したことがきっかけです。次の斉彬の代になると着色の研究が行われ、結果、着色ガラスの製造に成功します。特に紅色は薩摩でしか作れなかったために重宝されました。
ところが斉彬の死後、戦乱の影響もあり薩摩切子は衰退、明治10年(1877年)頃には技術は失われていたといわれています。以降、100年を経て復興が図られ、昭和60年(1985年)に薩摩ガラス工芸社が設立されました。現在では当時の色すべてが再現されており、美しい輝きを放って私たちの目を楽しませてくれます。


 

朝鮮半島ゆかりの焼き物、薩摩焼

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薩摩焼は鹿児島市や姶良市、日置市などで広く作られる陶磁器で、その歴史は400年ほど前までさかのぼります。文禄・慶長の役で日本に連れてこられた朝鮮人の陶工たちを、島津義弘が現在の鹿児島に連れ帰り、保護したことが始まりです。窯には五つの系統があり、現在まで残っているのはそのうちの三つ、苗代川・龍門司・竪野の系統です。
同じ薩摩焼ながら、「白もん」と「黒もん」と呼ばれる2種類に分けることができます。白もんは乳白色の美しい焼き物で、華やかで豪華な絵付けが入っているなど、上質さを感じさせます。また表面には貫入りという細かいヒビが入っているのが特徴です。藩主の島津家が使うためや、大名といった上流階級への贈答品などとして流通していました。一方の黒もんは素朴な黒い焼き物で、頑丈なのが特徴です。一般向けで、庶民に広く愛されました。


 

美しい髪を保つための必需品、薩摩つげ櫛

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髪をつややかに保ち、美しく整えることができる櫛。特にゆっくりと成長するため木目が細かくなるつげの木で作られる櫛は静電気が起きにくく、耐久性も高いために重宝されています。その歴史は古く、万葉集の時代から使われていました。和歌にも詠まれています。つげの木の中でも高級木材として知られるのが薩摩つげです。鹿児島県指宿地方で産出される薩摩つげは、つげの中でも特に目が詰まっており、加工が難しいものの櫛の歯が折れづらく、また髪をすいた際に櫛通りがよいうえ、頭皮のあたりも柔らかいのが特徴です。
手入れにはツバキオイルが最適です。ツバキオイルはヘアケアにも良いオイルとされています。手入れをして使い込むほどにオイルが櫛になじんでなめらかな光沢のある黄色い色に変化していくのも、薩摩つげ櫛が飽きずに長く愛用される理由の一つです。


 

まだまだある、鹿児島の工芸品

途絶えていた技術を再現し、復興させた「薩摩切子」は、かつての輝きを私たちの前に示してくれます。お殿様がいた時代には、見ることさえかなわなかった「薩摩焼」の白もん、庶民には身近だった黒もん。そして現在でも愛用者が多くいる「薩摩つげ櫛」。どれもが鹿児島を代表する工芸品で、名品と名高いものばかりです。
もちろん、これだけが鹿児島の工芸品ではありません。例えば、薩摩の名を冠した工芸品に「薩摩錫器」があります。誕生のきっかけは17世紀中ごろの江戸時代に、錫鉱山が発見されたためといわれています。茶器やコップなど歴史の中で培われた技術は、現代まで受け継がれています。そのほかにも「大島紬」や「川辺仏壇」、「種子鋏」といった鹿児島県の地方で発達した工芸品があり、また錫以外にも竹や杉を使ったかずかずの製品があることでも知られています。

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