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夏だけじゃない!各季節にある「土用」について

土用といえば、鰻を食べる土用の丑の日を思い浮かべるのが一般的です。しかし、土用というものは夏だけではありません。実は各季節にあるということをご存知でしょうか?
土用は正式には「土旺用事」といい、「万物は木・火・土・金・水の5種類の元素から成り立つ」という中国の五行思想をもとに考えられたものです。四季にはそれぞれの元素があてはめられており、春は木気、夏は火気、秋は金気、冬は水気となっているのですが、それでは土気が残ってしまいますよね。土気は、季節の変わり目に割り当てられています。具体的には、それぞれの季節の始まりである立春・立夏・立秋・立冬の直前約18日間が土用、その初日を土用の入り、最終日は節分と呼ばれます。今年最初の土用は、1月18日~2月3日の冬土用です。しっかりと冬を乗り切り春を向かえるために冬土用について詳しく学んでいきましょう。


 

これをすれば大丈夫!冬土用の過ごし方

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季節の変わり目は、気候が不安定になり体調も崩しやすい時期です。運気を安定させるため、各季節の土用には様々な風習が生まれました。 先程も説明したように土用は中国の五行思想をもとに考えられたものです。それぞれの元素には色があり、それによると木気の春は青、火気の夏は赤、金気の秋は白、水気の冬は黒となっています。そのため、「寒い冬に夏を取り込む」という意味で、冬土用には夏に対応する「未の日」に「ひ」のつく食べ物、もしくは赤い食べ物を食べると良いと言われています。
また、冬の土用の丑の日(寒の土用の丑の日)には口紅を買うという風習もあります。紅は五行で夏に対応する赤色をしており、また魔除けの色でもあります。子供の病気に効くと信じられたほか、寒い時期につくられた紅は品質が良く唇の荒れにも効果があったそうです。


 

これをやったらNG!冬土用に避けるべきこと

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「土用にやったほうがいいこと」があるのなら、運気を低下させてしまう「避けるべきこと」というのももちろんあります。
土気である土用の期間は、土を司る神である土公神(どくしん・どこうしん)が支配すると言われています。土公神は季節により居場所を変えると言われており、春はかまど、夏は門、秋は井戸、冬は庭にいるとされていました。各季節に神の居場所を荒らすと祟りがあるということから、土用の期間は土を掘り返す、穴を開けるなど、土を犯す作業がことのほか避けられたようです。
また土用にはそれぞれの季節により凶とされる方角があります。冬土用においては東北が土用殺方位とされており、やむを得ない場合を除いてはその方角への移動は避けたほうが無難です。また冬の水気は腎臓や膀胱に対応しているため注意が必要。暴飲暴食や体を冷やすことは避け、体調管理をしっかりと行いましょう。


 

この日なら問題なし!土用の間日について

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土にまつわる一切の作業が忌み嫌われる土用の期間。「土にまつわる作業」というのは、土いじりはもちろんのこと、新居の柱立て、井戸掘りといった基礎工事や農作業など、生活に直結するような仕事も全て含まれます。土用は約18日間も続きますので、その間仕事が出来ないとなると流石に暮らしに支障がでてしまいます。しかし土用の期間の中には、その救済措置とも言える特別な日「間日」が設けられており、その日だけは作業をしても問題ないとされてきました。
土用の間日は季節ごとに定められており、春は巳・午・酉の日、夏は卯・辰・申の日、秋は未・酉・亥の日、冬は卯・巳・寅の日とされています。土公神が文殊菩薩に招かれ天上に行き、地上を離れる日が間日。この日は土を動かしても祟りを受けないので、どうしても作業をしなければならない場合は間日を選んで行うようにしましょう。


 

体をいたわる、それが土旺用事

今回は主に冬土用について説明しましたが、他の季節の土用についても同じように考える事ができます。
寒い季節、夏を取り込むために冬土用には「ひ」のつく、もしくは赤い食べ物を食べるという考え方を理解すれば、最もポピュラーな夏の「土用の丑の日」の意味も分かりますよね。土用の鰻は、夏の暑い時期に冬を取り込むために、冬の土用に対応する「丑の日」に「う」のつく、または黒い食べ物を食べるということからきているのです。
そもそも土用というのは季節の変わり目にあたる、というのはこれまでに何度も述べてきました。これらの風習は、天候や体調が不安定になるこの時期、農作業や引っ越し、新居の建築などの大掛かりな作業を避けてゆっくり体を休めようという昔の人々の教えです。現代の私達も、土旺用事を思い出してたまには体を思いやるのもいいかもしれませんね。

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